中国新聞
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◎DATA


スイレン目スイレン科オニバス属
【環境省】絶滅危惧Ⅱ類 【広島県】絶滅危惧Ⅰ類
本州・四国・九州の湖沼やため池に生育する一年生の水草。海外では中国、台湾、インドに分布する。各地で絶滅が危ぶまれており、踏み込んだ保護策を取る地域も多い。島根県は自生地で採取した種をほかの場所に植えて、生育地拡大に乗り出している。

布団よりも大きな葉

オニバスと聞くと「子供が乗れるぐらい大きな葉」を連想するかもしれません。でも、それはオオオニバス(スイレン科オオオニバス属)。
南米原産で日本には自生しません。オニバスの場合、子供は乗れませんが、やはり大きな葉が特徴。
水面に浮かぶ葉としては国内最大で、過去には直径2m67cmまで成長した記録があります。

生きるも死ぬも水次第

水辺に生育する植物を水草、あるいは水生植物と呼びます。
他の植物に比べ「水不足になりにくい」「水中は温度が安定している」などの恩恵がある一方、水位や水質など、水の変化に敏感に影響されます。
ため池(農業用貯水池)を主要な生育環境とするオニバスは、実は日本の農業に密接につながっています。

水が余ってとばっちり

広島県内で野生のオニバスが確認されたのは福山市だけ。
その福山市でも、今年は生育初期の小さな葉が数枚見つかっただけで、まったく開花しませんでした。
雨の少ない瀬戸内海沿岸では、農業用水を確保するため盛んにため池を造成しました。福山市内もため池が多く、かつては至る所でオニバスが繁茂していたといいます。
休耕田が増えて水の需要が減り、その結果、多くのため池が埋め立てられました。田畑にまかれた除草剤がため池に流入することも多く、オニバスは絶滅の危機を迎えています。

農家を説得「排水の陣」

「埋め立てを免れても安泰ではない」。福山市の千塚池などでオニバスの保護に取り組む重政義則さんは指摘します。
かつて千塚池は周辺の田に水を供給し、秋にはすっかり干上がっていました。実はこれが、オニバスには好都合でした。一時的に水位が下がり、種子が日光や空気にさらされることで、発芽が促進されたのです。
ところが休耕田が増えて水の需要が減った今、池は一年を通じてあまり水が減りません。
「オニバスのために水を抜きたい」。重政さんの数年越しの説得が実り、この冬、近隣農家の了承の下で千塚池の水が抜かれ、水位が約1m下がりました。
「来年こそ復活」と、重政さんは祈る思いで池を見つめています。
写真は排水後の千塚池。側壁に排水前の水面の跡が残る(矢印)。底にオニバスの種子が眠っている。

ハスより弱いオニバス

千塚池のオニバスにとって、天敵ともいえる存在がハス。ハスの葉はオニバスより先に成長し、水面を覆ってしまいます。後発のオニバスには日光が届かず、成長できません。「他の植物に日照を奪われてしまう」構図は、過去に取り上げたエヒメアヤメやセツブンソウと同じです。
保護するには、日照を奪っている植物を刈り取って、日照を確保しなくてはなりませんが、わざわざ船を出さないと池のハスは刈れません。ボランティアで保護に取り組む者にとって、これは大きな負担。その点でエヒメアヤメなどの保護より厳しいのです。
写真は千塚池を覆うハス。(2015年6月撮影)

県民いきもの調査

広島県では「外来生物」や「絶滅危惧種」などのいきもの調査を行っています。

県ホームページに情報をお寄せください。


◎監修:吉野由紀夫さん ◎協力:重政義則さん、広島市植物公園
◎参考文献:レッドデータブックひろしま2011

水中カメラでとらえた水面下のオニバスの姿

ケーブルテレビ番組

「鬼蓮」嫌われ者の悲哀

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